足利の年末

daiku12

理事長の尾内です。

足利市というポジションってお得だなーと感じるのはたとえば年末。
いったい何回目になるのかは分からないけどとにかく足利の年末には「第九」があって、第九とはベートーヴェン交響曲第9番、いわゆる「合唱」と呼ばれる曲のことなのですが、このことがどうしてお得なのかと言いますと、毎年演奏して下さるのがお隣の群馬交響楽団だからなのです。

今でこそ栃木県にもいくつかのオーケストラがありますが、第九が日本の年末の風物詩となり始めた時分は近隣には群馬交響楽団しかなかったわけで、これは完璧に憶測ですが、足利市の要請に「まあ群馬の直ぐ隣だから行ってやるか」といった感じで快諾いただいた結果なのではないでしょうか?
とにかく群馬の隣でよかったですね!

さて、ところで僕には第九に関する持論がありまして、それは「第九の合唱はアマチュアに限る!」というものです。
通ぶって海外から有名なオーケストラが来日するとホイホイ行ってしまう僕ですが、だからといって実は第九を東京まで行って聴きたいとは思わない。いや第九は大好きな曲です。そして多くの場合は大好きな曲こそ最高の演奏家で堪能したいと思うのですが、第九にだけはその方程式が当てはまらない。

足利だけではなく、地方で第九の演奏会が行われる場合、地元で参加者を募って合唱団を結成するという方式が一般的にとられます。年末に募集を開始し一年掛けて練習し本番の一夜限りで解散する第九のためだけの合唱団です。
たった一回の本番のためだけに集まった人たち。そして歌うのは「歓喜の歌」。いやが上にもモチベーションは高まり、本番で爆発するのはもはや必然。そしてベートーベンは「声高らかに歓喜を歌え!」と告げるのです。
つまり、第九の合唱部分においてはアマチュアであることは傷にならない。ならないどころか驚異的なアドバンテージとなる、だから第九って改めてすごい曲なんだなーと僕には思えるのです。

さて、今年も第九の季節がやってきました。合唱団のメンバー達はきっと今ごろ最後の仕上げに入っているころでしょう。
平成25年12月22日、日曜日。足利市民会館。
一回きりの第九が聴けるのは、もうすぐです。

足利市民会館>下の方に案内があります。
http://www.watv.ne.jp/~aka-hall/

演奏会チラシ(PDFファイル)
daiku12.22

この記事を書いた人

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監事 尾内 繁夫

1961年生まれ、栃木県足利市出身。介護サービス会社を経営。対人援助に興味を持ち産業カウンセラーの資格を取得。メールカウンセリング・対面カウンセリング・DV(ドメスティックバイオレンス)被害者サポート活動などに携わる。社会活動としては(財)骨髄移植推進財団 地区普及広報委員・東京都がん患者療養支援事業ピアカウンセラーなどに従事したのち、2010年にNPO法人コミュニケーション・ラボ(現 NPO法人コムラボ)を設立。趣味は音楽鑑賞、美術鑑賞、映画鑑賞、読書、一人旅など。猫好き。座右の銘は「足るを知る」。