マラソン大会のあるまち

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(前半を読んで怒って読むの止めちゃう人がいるほどに冒頭が攻撃的ではありますが、それは構成上の都合であって、最終的には恐ろしく足利尊氏公マラソン大会を賞賛している記事となっております)

コムラボ理事の尾内です。

足利市には37回も続いているハーフマラソン大会があって、名称が「足利尊氏公マラソン大会」というですが、足利市が足利尊氏を担ぎ出すのは「俺の親戚に国会議員がいてさー」と意味不明な自慢をするあれ、そう、あれと同じ心理なのではないかと以前から感じていて、実は大変に恥ずかしい。

この件について語り出すと話が長くなるので止めておきますが、そういう37回も続いているマラソン大会に関して、足利市民である僕が、実はほとんど何も知らないという事情に関してから、この記事を始めなければならない。

と書くと何だか大袈裟ですが、ようするに運動音痴で体を動かすことが苦手な僕にとって、地元であろうが仮に有名であろうが、マラソン大会になんか全く興味がなかった、というだけのことなのですけどね。

しかしそういう僕が、たまたまソーシャルアクションに関わることになり、地元開催のイベントに注目するようになって初めて「そういえば足利尊氏公マラソン大会ってどんなものなのだろう?」と考えるようになった、その考察の結果が今回の記事なのです。

実は昨年、つまり第36回大会のときに、娘に自転車を借りて、主にハーフマラソンコースの給水所などを見て回ったわけです、僕は。慣れない自転車を漕ぎながら。

結果、スタート・ゴール会場である陸上競技場で大変に美味な鰯の水煮缶やソースカツ丼弁当などを入手でき、それなりに有意義な体験ではあったのですが、かんじんのマラソン大会はどんなもんだったかというと、こんな有様。

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走るのが大嫌いな僕が言うのも変ですが「こんなんで走っていて楽しいんかい!」ってくらいの閑散っぷり。

こんな昨年の様子を間近に見たせいで、個人的には「足利尊氏公マラソン大会とはこんな程度のもの」と決めつけていて、記事にする必要もないし、ましてや翌年再びリサーチする必要性なんか微塵も感じていなかった、というのに!
何故だかどうしてもモヤモヤするものが胸の奥底にわだかまっていて、結局2年続けて足利尊氏公マラソン大会を見に行ってしまったわけですよ、再び娘に自転車を借りて。

ということで大変に長い前書きになりましたが、今回僕は行ってよかった、行かなかったら間違った認識を永遠に引きずり、酔った勢いでいい加減なことを吹聴して回るところだった、と今大変に申し訳ない気持ちと安堵感が同居している、不思議な晴れやかさに包まれているのあります。

さて、足利尊氏公マラソン大会とはこんな感じ。

総参加者5,205人
種目別参加者数
・ハーフ 1,875人
・10km 1,239人
・5km 704人
・3km(ペア含む) 1,387人
(第35回のデータ)

よそのマラソン大会がどんな人数・割合なのかはさっぱり見当が付かない。
そこでとりあえず栃木県の県庁所在地、宇都宮マラソンのデータを参照してみる。

総参加者数6,257人
種目別参加者数
・ハーフ 980人
・クォーター 1,244人
・5km 1471人
・3km 748人
・2km(ペア) 1,814人
(第28回のデータ)

ありゃ?人口は倍以上なのに総参加者数はそんなに違わない!
しかしそんなことは今はどうでもよくて、注目すべきは2kmなどの短い距離の参加者数。
マラソン大会というものは「自分の限界に挑戦しストイックなまでに鍛錬しタイム更新に挑むもの」という僕が抱いていた概念と、何かが違うような人数の多さ。

これには何か裏がある違いない、例えば3km完走の方が景品が豪華だとか。たったの2,3kmを走るためにどうして安くない参加費を払うのか(だってコストパフォーマンス悪いじゃないですかー)、運動嫌いな僕にその理由がどうしても思い浮かばなくて、今回僕は、その3kmコースを中心にリサーチを行ったのです。
そこで僕が目撃したものは…

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ここは幼稚園の運動会ですか?みたいな感じの家族連れの多さ。
「○○ちゃーん!!!」やら「来た来たー!!!」とか「こっちー!!!」などの大きな声がわき起こり、手を振る人、カメラを構える人、あふれる笑顔、笑顔笑顔笑顔。
ここには僕が抱いていたストイックなマラソン大会のイメージは一切ない。
そして…

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趣向を凝らした仮装で走る人たちの、何という眩しい笑顔。

ここに至ってようやく僕にも分かったのです。
地方のマラソン大会とは、参加して楽しむものだったのだと。

運動嫌いが横から口を挟むことではないし、ましてやマラソン大会における地域社会に対する経済的貢献とか都市のブランドイメージ向上とか言ってる輩(たとえば僕)は黙って指をくわえていればいい。
足利市民であろうがなかろうが、体を動かすことが嫌い(苦手)でない市民が気軽に(これ重要!)参加できるイベント。そういうイベントと、タイム更新に燃え自分の限界に挑戦する人のための競技大会、この2つが奇跡のように共存している、それがマラソン大会のたぶん真実。

大袈裟に思うかもしれないけど、運動嫌いの僕にはこの事実が全く理解できていなかったわけです。

いいじゃないですか、足利尊氏公マラソン大会。
運動嫌いな僕までほっこりしちゃいましたよ。

 

ま、それはそれとして、やっぱり観光への回遊も期待しちゃうわけですけどねー、
こういう、市外から参加された方のブログなどを読んじゃうと。

「一走懸命」2013年11月03日
第36回 足利尊氏公マラソン大会
http://blog.livedoor.jp/nefamurochan/archives/51966697.html

 

この記事を書いた人

尾内 繁夫
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監事 尾内 繁夫

1961年生まれ、栃木県足利市出身。介護サービス会社を経営。対人援助に興味を持ち産業カウンセラーの資格を取得。メールカウンセリング・対面カウンセリング・DV(ドメスティックバイオレンス)被害者サポート活動などに携わる。社会活動としては(財)骨髄移植推進財団 地区普及広報委員・東京都がん患者療養支援事業ピアカウンセラーなどに従事したのち、2010年にNPO法人コミュニケーション・ラボ(現 NPO法人コムラボ)を設立。趣味は音楽鑑賞、美術鑑賞、映画鑑賞、読書、一人旅など。猫好き。座右の銘は「足るを知る」。